転ばぬ先の予備知識!お金を借りている最中に無職になってしまったら
仕事をしているときにお金を借りて、その返済が終わる前に何かしらの理由で退職してしまうケースがあるでしょう。転職経験が豊かな方であれば、退職後の動き方もご存知かと思いますが、一度も仕事を辞めたことがない方やまだお勤めの経験がない方には、無職になったら何をすべきかよくわからないのが本音ではないでしょうか。退職してからもきちんと生活や返済をしていくためにすべきことを是非覚えておいてください。
1.退職してすぐにやるべきこと
お勤めをしていれば、殆どの場合、「雇用保険」に加入していることになります。それは雇用形態に関係なく給料から天引きされていることが多く、ご自分の給料明細を見れば加入しているか否かをしることができます。勤務月数の条件を満たし、ハローワークに失業の手続きをすれば、お勤め時の収入や退職理由などから計算される「失業手当」を受け取ることができます。ですから、まずは退職の手続きとして、お勤め先から離職票をうけとること、そして、間を置かずにハローワークへ失業の手続きを行うことはしておきましょう。
2.失業手当を受けるまでの間
ハローワークに手続きをしたからといって、すぐに「失業手当」がもらえるわけではありません。会社都合(倒産やリストラ)の場合と自己都合(自分から辞めると意思表示した場合)では、支給開始までの日数が異なっていて、自己都合の場合は手続きから90日間は支給されない仕組みになっています。つまり、約3ヶ月間無収入で乗り切らなければいけないわけです。貯金や退職金などで生活が維持でき、借金の返済もできれば問題はありませんが、そこまでもたない方は積極的に転職先を探すか、ハローワークなどで募集している「職業訓練」の制度を受けることも検討してみるといいでしょう。職業訓練はパソコンや介護(ホームヘルパーや介護福祉士など)といった様々な資格取得に向けて転職のためのスキルを身に着けましょう、というものなので、自己都合退職の方でも失業保険の給付開始が早まることもありますし、訓練受講で手当ても支給されます。収入の確保という面だけでなく、将来に向けて技能を身につけることは非常に有益なことなので、遠慮せずに利用すべき制度です。
3.借入先へやらなければいけないこと
お金を借りるときに確認する規約の多くは、転職などの変更事項は14日以内に連絡をすることになっています。これに厳密に従うならば、無職になったことを借入先に伝えなければいけません。そうなればほぼ確実に新たな借入れは不可能になりますから、借金の返済を借金で乗り切ることが不可能になります。それを避けるために連絡をせず、借りて返してで乗り切る方もいますが、最終的に返済が不可能となる前にきちんとした収入の確保をするか、自己破産や債務整理などで借金の清算をすることも考えなければいけません。
無職になって生活に困ることはないか、支払いや返済はできるのか、お勤め先を辞める前に十分検討することだけは忘れないで行ってください。