キャッシングと個人信用情報機関の切っても切れない仕組みとは
キャッシングをよく利用するけど個人信用情報機関のことは知らないという方がたくさんおられます。
個人信用情報機関とは私たちがキャッシングなどを利用した債務履歴や返済履歴、延滞履歴など全てを記録している機関です。この個人信用情報機関を詳しく知っておかないとキャッシングどころか自動車ローンや住宅ローンも組めなくなるかもしれませんよ?
◆消費者金融会社の誕生
消費者金融の元となるのは「質屋」です。モノを担保にお金を貸すのが質屋です。お金を返済できなくても質物をあきらめてしまえばよかったので庶民金融と呼ばれ人々の生活に浸透していました。しかし戦後、この質屋は徐々に姿を消していきました。
1960年代になると質屋のようにモノではなく、融資申し込み人の「信用だけ」を担保にお金を貸す業者が現れました。これが消費者金融の誕生です。
◆個人信用情報機関の誕生
消費金融の誕生と同時に現在の大手消費者金融会社も続々と創業し、サラリーマンを中心に事業を拡大していきました。「信用だけ」が担保ということは、つまり「誰にでも借りれる」ということです。次第に計画性のない借り方をする人が増え多額の借金を背負い社会問題となります。
そこで各業者がお互いの持つ利用者の情報を共有して、お金を貸しても大丈夫なのかその信用度を審査するために1972年に初めての個人信用情報機関が誕生しました。それにより従来の「誰にでも借りれる」から「審査に通った人だけが借りれる」という現在のシステムが生まれたわけです。
◆債務履歴も延滞履歴もすべてお見通し
あなたが消費者金融会社Aから50万円のキャッシングをしたとします。返済計画を立てずに借りてしまったあなたは支払いに困るようになり他の消費者金融会社Bから40万円を借りてそれをA社の返済にあてます。しかし今度はB社への返済が難しくなってしまい、仕方なく次はC社へと・・これがいわゆる自転車操業ですね。
これらのあなたの行動はすべて個人信用情報機関に記録されていますので、利用したA社B社C社すべての消費者金融会社にお見通しです。それを知っていてあなたに貸付をしていることを忘れてはいけません。
ちなみに個人信用情報機関では滞納をせずきちんと返済していればいわゆるブラックにはなりません。しかし実際にブラックになるとどうなるのでしょうか?実際はクレジットカードが作れないことと新たに借り入れができないということぐらいです。社会的に抹殺されるようなリスクが伴うワケではありません。
ですからもしブラックリストに載るのが怖くて自転車操業をしている方がいましたら本当にペダルが漕げなくなってしまう前に借金を何とか完済する方向に全力を注いで下さい。
◆携帯電話料金の滞納もお見通し
キャッシングを利用しない人にも実は身近なモノで個人信用情報機関に記録されています。それは現在ほとんどの方が利用している携帯電話です。
携帯電話の本体を分割で支払っている人がほとんどだと思います。しかし返済は電話料金と合わせて支払っているため、ローンを組んでいるという実感が薄くなりがちです。1回2回ぐらいの滞納でしたら大丈夫かもしれませんが3回4回~と続けていくとブラックリストに載ってしまう可能性があるので気をつけましょう。
このように個人信用情報機関というのは銀行や消費者金融会社にとっては切っても切れない仕組みの深い関係です。そして私たち個人にとってはすべての取引を記録されてしまう怖い機関でもあります。
いざ自動車ローンや住宅ローンを申し込んだ時に審査に通らない!なんてことにならないように日常の金銭管理にはくれぐれも気をつけましょう。