銀行が厳しくサラ金は甘い!?カードローンに関する噂のウソ・ホント
よくあるイメージですが、「銀行は金利が低い分、借り難い(審査が厳しい)」「サラ金は金利が高いけど、審査のときに融通が利く」と考えられています。これは一昔前の銀行・サラ金の融資の仕方として的を射たイメージですが、現在に見合っているかとなると、ちょっと違うな、ということになります。
・金利の優位性はまだ銀行の方が高い
まず、「銀行の金利はサラ金よりも低い」と思われていることについて。過去、サラ金では最高で29.2%の利息を設定していたところが多く、これに比べて銀行は10数%台が最高と、大きな開きがありました。報道などで頻繁に使われた「グレーゾーン金利」という曖昧な金利の範囲があったため、サラ金業界はブラックスレスレのグレー金利を設定するところも多かった、ということになりますが、2010年に法律が改正されてからは、サラ金でも最高金利は20%、18%、15%と、貸付金額によって上限が明確になりました。以前の20%台と比較すればかなり金利は下がりましたが、それでも銀行のローンと比較して数%高くなっているのが現状です。
・審査の甘さは個人の状況次第
では、「銀行の審査は厳しく、サラ金は融通が利く」というのはどうでしょう。まず、専業主婦や年金生活をされている方にとっては、これは正反対になっています。サラ金業界は先に書いた法改正で、専業主婦や収入が年金のみの方を対象外にして、申込みさえできなくなっているところも多くなりました。これは、貸付制限が個人の収入に対して決められたことが影響しているので、収入0円の専業主婦やお勤めによる収入がない方に対しては貸付けができなくなったことが原因です。一方、銀行や信用金庫などの金融機関はその制限を受けないので、専業主婦でも年金生活の方でも、ご主人の収入や年金額が審査に通過すれば、借り入れをすることも可能になっています。つまり、「銀行は借りる余地があり、サラ金は門前払い」という流れになってしまっているわけです。また、サラ金などの貸金業者は、個人年収の1/3を超えた貸付けができないことになったため、他社借り入れがある場合には、サラ金より銀行のカードローンの方が審査に通りやすくなったという人もいます。結論として、「サラ金も銀行も、個人に対する貸付けは厳しさに大きな差がなくなってきた」と考えた方がいいでしょう。